コンビニ人間

読んだきっかけ

村田 沙耶香さんの作品は、以前に殺人出産を読み、興味を持っていました。このたび、芥川賞受賞されたので、コンビニ人間(村田 沙耶香)を読んでみました。コンビニについては、以前にセブン-イレブンの「物流」研究 国内最大の店舗網を結ぶ世界最強ロジスティクスのすべてを読んだことがあります。

期待した内容と実際

コンビニのレジ

コンビニレジの話は、すごくリアリティがありました。私がほとんどコンビニに行かないだけに、新鮮に感じました。ファーストフードは手をアルコール消毒してから扱う、温かいものと冷たいものは別に入れるか確認する、デリケートなものは紙袋に入れる(おそらく、他の人に買ったものが何か分からなくするため)、などが書かれています。商品を並べる作業もあり、けっこうな肉体労働である印象を受けました。

何気なくレジで会計すると気にしないですが、店員はお客さんの様々な要求を素早くこなしていっているのでしょう。傍から見ると簡単そうに見えるのですが、実際はコンビニ店員はかなり大変な仕事かもしれません。

実際、コンビニバイトは割に合わない? 「業務が多様化しているのに時給がそれほど変化なし」という意見もあるようです。リンク先によると、小説では出てこなかったと思いますが、以前と比較してコンビニでできることは増えている(たとえば、コンビニで公共料金支払ったり、宅配便を出したり、など)にも関わらず、給料は増えていないらしいです。

予想外の収穫

「普通」を考え直す

古倉恵子(主人公)は、学生時代のアルバイトでコンビニで働き始め、そのままずっと20年近く働いています。これといった趣味も持たず、交際相手もいません。自分にとっての普通、世間の多数派の普通、これらが近ければ何事もないのでしょうけど、本作品のように、世間の多数派の普通と異なっていれば、本人にとっては特別ではないのだろうと推察されるが、周りから見ればかなり変わり者に見られるようです。

実際、小説では、婚活したらどうか、みたいなアドバイス(?)をいろいろと受ける様子が書かれていました。そして、白羽(同じコンビニで働くも、問題を起こしてすぐに退職した)と、一緒に暮らすことになると、周りは突然「良かったね」みたいな反応に変化する、というのも面白かったです。人との付き合い、という点で、考えさせられる部分が多かったです。

コンビニ人間=会社人間?

あくまで主人公の古倉恵子に関してですが、会社(ここではコンビニ店)の業務をしっかり行っている印象を受けました。さすがに自分の店でないコンビニに入ったときに、勝手に手伝うのはやり過ぎかもしれませんが、小説の中であればアリなんでしょう。そして主人公はコンビニが好きであることを再認識しました。

読む前の印象では、単に生活のためにコンビニで働いてる、だったのですが、この本を読んでコンビニの店員は楽ではないけど、凄く面白い仕事なのだろうな、と思いました。就活している学生は、この本を読んでみると色々と学ぶことがあるかもしれません。

読んだ後の行動

私はコンビニに行くことは少ないですが、コンビニに行ってみたくなりますね。書籍を販売しているコンビニもあるようですから、コンビニで「コンビニ人間」を購入できますね。

書評記事著者: 水野史土

  • ビジネスを加速するウェブサービス「マイ見積」運営
  • BMI22エンジニア

主な著書

  • WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第2版]
  • 徹底攻略 PHP5技術者認定[上級]試験問題集
本の種類
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