Drupal 8 スタートブック―作りながら学ぶWebサイト構築(Think IT Books)
読んだきっかけ
著者より献本いただきましたので、「Drupal 8 スタートブック―作りながら学ぶWebサイト構築(Think IT Books)」(ANNAI 株式会社)を読みました。
Drupal8本は、英語ではいくつか出版されていますが、日本語で記述されたDrupal8本は、2017年1月時点では、おそらく唯一だと思われます。
期待した内容と実際
コードを書かない
本書の特色として、コードを書かないというものがあります。DrupalはPHPで書かれていてますが、自分でコードを書くよりも、コア機能を使ったりモジュールを活用したり、という形が多いらしいです。ここは文化の違いですかね。私個人はコードを書いていくほうが速く作れるような印象があるのですけど。
「管理画面だけでどこまで操作できるか?」という点は、弊社でマイ見積をサービス展開するときにもかなり考えましたが、Drupal8はこの点が凄く考えられていることがわかりました。
Viewsの解説
Drupalの特徴といえる、Viewsの解説がしっかりあります。Drupal7まではモジュール扱いだったのですが、Drupal8からはコアに取り込まれました。標準でAjaxまで対応しているのは素晴らしいですね。
紙面も、キャプチャ画像が多く、はじめてDrupalを触る人でも取り組みやすいのではないでしょうか。
予想外の収穫
多言語対応
たいてのCMS(コンテンツマネージメントシステム)では多言語機能が用意されています。日本に訪問する外国人や在住する外国人が増えていますから、日本向けのウェブサイトであっても、多言語対応は重要になってくるでしょう。
多言語対応の点でも、Drupalは優れています。入門書では後回しにされやすいであろう、多言語対応もしっかり解説があるのは嬉しいですね。
モジュールの情報
Drupal公式サイトでは、モジュールの紹介ページが用意されています。開発情報、メンテナンス情報、自動テストの情報など、モジュールを長期的に使う場合に重要になる情報がきちんと記載されています。
また、この紹介ページは英語で書かれているのですが、だからこそ、こういった解説があると嬉しいですね。
読んだ後の行動
弊社ではコンクリートファイブをメインで使用しているため、Drupal8を使って実際にウェブサイト・ウェブサービスを公開する予定は、今のところはありません。ただ、CMSのお手本として、Drupal8は触っておこうと思います。
書評記事著者: 水野史土
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