「事務ミス」をナメるな!

読んだきっかけ

弊社で運営しているウェブ見積システム「マイ見積」のアピールポイントの一つに、「計算ミスを防ぐ」というのがあります。なので、「事務ミス」をナメるな!(中田亨)を読んでみました。

期待した内容と実際

人間の思考パターンについての解説

人間はミスをしますが、そのミスにはパターンがあります。有名な例として、マイアーとバーグの馬取引問題、4枚カード問題、モンティホール問題などが取り上げられています。またミスの原因の一つに、人間の思考パターンとして「限られた情報の中で、素早く行動する」というものがあります。この思考パターンは、上手くいくケースもかなりの頻度で発生します。「何も行動しない」よりも「限られた情報で行動する」ほうがリターンの期待値が高い、というケースです。

人間がこのような思考をしているとすれば、「ミスする奴が悪い」「注意が足りない」といった精神論は良く無いですね。

ミスを減らす仕組みを作る

「ミスは起きるものだから仕方が無い」では、改善されませんね。本書では、ミス対策の解決手法が提示されています。ファックスの誤操作が多い、という問題を例に、

  1. しなくて済む方法を考える
  2. 作業手順を改良する
  3. 道具や装置を改良する、または取りかえる
  4. やり直しが効くようにする
  5. 致命傷にならないための備えを講じる
  6. 問題を逆手にとる

という解決ができるだろうか?ということを考えていきます。

自社内の課題にも、この6つの思考方法で解決を図ると、きっと役立つと思います。

「見積書のミス」という課題に対しては、マイ見積は

  • 人間は計算しないで、機械に計算させる(解決法1)
  • 受注側で作業しない(解決法1&6)

を用意しています。「受注側で作業しない」ことにより、先方の会社名を間違える、というミスを防げます。

私も以前、会社名を誤変換してしまったことがありました。先方から指摘されて恥ずかしかったです。しかし、今は違います。そのようなミスは、マイ見積で解消されました。

予想外の収穫

事務ミスが不正の隠れ蓑になる?

見積書や請求書のミスは、単に間違いで済まない可能性があります。懇意にしている取引先であれば、丁重に謝ることで済むかもしれませんが、それで済まない可能性もありますね。「不正な書類を作成する。指摘されたらミスのふりをする。」というようなものです。金額を不正に操作して、差額の一部を担当者が着服する、みたいなケースが起こるかもしれません。そのような指摘も本書では行われていました。

今後、会社を大きくしていくときに、この点も注意していかないといけないな、ということを認識させられました。

教えることの効果

法人化して従業員を雇用すると、教える機会も増えます。教えることは、自分が学ぶことにもなります。実際、自分ではしないであろう部分でも、初めての人はつまづきやすいかもしれません。そういったことを知っていれば、ソフトウェアのインターフェース改善などにも役立ちます。

実際、このように教える経験は、書籍の改訂版を執筆するときにも役立ちました。

読んだ後の行動

ミスを軽く考えないこと、そして、ミスを減らす仕組み化を考えることが大切だと感じました。マイ見積では、見積書の金額間違い対策を既に実装しています。ミスを減らす、という観点から、より良いウェブサービスにしていきます。

書評記事著者: 水野史土

  • ビジネスを加速するウェブサービス「マイ見積」運営
  • BMI22エンジニア

主な著書

  • WordPressユーザーのためのPHP入門 はじめから、ていねいに。[第2版]
  • 徹底攻略 PHP5技術者認定[上級]試験問題集
本の種類
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